“じむし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
地虫80.0%
地蟲20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見込んでお願い申します。寅五郎にられた土地を親仁に返してやって下さい。親仁は地虫じむしのようなもので、土がなくちゃ生きて行けない人間です
どこの石垣のすみで鳴くとも知れないような、ほそぼそとした地虫じむしの声も耳にはいる。私は庭に向いた四畳半の縁先へはさみを持ち出して、よく延びやすい自分のつめを切った。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
小蛇こへび地蟲じむし、はさみ蟲、冬の住家すみかに眠って居たさまざまな蟲けらは、朽ちた井戸側のあいだから、ぞろぞろ、ぬるぬる、うごめきいだし、木枯こがらしの寒い風にのたうちまわって
(新字新仮名) / 永井荷風(著)