“しゃくはち”の漢字の書き方と例文
語句割合
尺八100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
或時は思出をつづるなんぞととなへて文を売り酒ふ道に馴れしより、われ既にわが身の上の事としいへば、古き日記のきれはしと共に、尺八しゃくはち吹きける十六、七のむかしより
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
そうかと思うと、鮨売すしうりの声やもろこし団子だんご味噌田楽みそでんがくい物屋、悠長ゆうちょう尺八しゃくはちをながしてあるく虚無僧こむそうがあるかと思えば、ひなびた楽器がっきをかき鳴らしてゆく旅芸人たびげいにんかさのむれ——。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……すこし嫌気がさして、ころがっていた船宿を出て、小田原町の通りをあてもなくブラブラ歩いていると、すぐそばの露地の奥で、尺八しゃくはちの師匠が、れ、れ、つ、ろー、ろ、とやっている。