“しつかい”の漢字の書き方と例文
語句割合
悉皆100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然るに悉皆しつかい成就の暁、用人頭の爲右衞門普請諸入用諸雑費一切しめくゝり、手脱てぬかる事なく決算したるに尚大金のあまれるあり。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
何が楽しみに轅棒かぢぼうをにぎつて、何が望みに牛馬うしうまの真似をする、ぜにを貰へたら嬉しいか、酒が呑まれたら愉快なか、考へれば何もかも悉皆しつかい厭やで
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さいはひ娘さんも、家にゐた。私は客間に通され、娘さんと母堂と二人を前にして、悉皆しつかいの事情を告白した。ときどき演説口調になつて、閉口した。
富嶽百景 (新字旧仮名) / 太宰治(著)