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しずお
畔柳元衛の娘
静緒は
館の腰元に通勤せるなれば、今日は特に女客の
執持に召れて、
高髷、
変裏に
粧を改め、お
傍不去に
麁略あらせじと
冊くなりけり。
五番町なる
鰐淵といふ
方に住める由は、
静緒より聞きつれど、むざとは
文も通はせ難く、道は遠からねど、
独り出でて
彷徨ふべき身にもあらぬなど、
克はぬ事のみなるに
苦かりけれど
或××雑誌に久々ぶりで小村
静雄の創作「霙ふる夜」が掲載された、作の善悪や反響の
如何はさて
措いて、主題が
嘗てカッフェへ招いた放浪者の談話そのままであり