“しおせんべい”の漢字の書き方と例文
語句割合
塩煎餅100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母親は古い茶箪笥ちゃだんすから茶のはいったかん急須きゅうすとを取った。茶はもうになっていた。火鉢の抽斗ひきだしの紙袋には塩煎餅しおせんべいが二枚しか残っていなかった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
女「困りますね、草鞋を脱いで下さい、泥だらけになって仕様がございませんね、アレ塩煎餅しおせんべいの壺へ足を踏みかけて、まアお前さん大変樽柿たるがきを潰したよ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
妻は慳貪けんどんにこういって、ふところから塩煎餅しおせんべいを三枚出して、ぽりぽりと噛みくだいては赤坊の口にあてがった。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)