“こくたん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
黒檀95.7%
烏木4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この部屋にはまた、西側の壁に、巨大な黒檀こくたんの時計が立ててあった。振子は鈍い重々しい、単調な響を刻んで、左右にゆれていた。
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
あの華美はなやかだった部屋だというのか。熊の毛皮を打ち掛けた黒檀こくたん牀几しょうぎはどこへ行った。夜昼絶えず燃えていた銀の香炉もないではないか。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その優しく愛らしく、ちと塵滓じんしを留めざる美しさは、名匠ラフアエロが空想中の女子の如し。烏木こくたんの光ある髮は、美しくなかだかなる額を圍めり。深黒なる瞳には、名状すべからざる表情の力あり。
或ひは烏木こくたんを指せりとし註釋者の説一ならず
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)