“こいん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
故院50.0%
雇員25.0%
小印25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
参内いたしましてね、故院こいんのお話などもお聞かせしようなどとも思っているのでしたが、普通の気分でいられる時が少のうございましたから、お目にも長くかからないでおりました
源氏物語:19 薄雲 (新字新仮名) / 紫式部(著)
最近は雇員こいんになっていると云うことを知っている彼は、出張するようになったからには仕事ができることを認められたがためであろうと思った。
雀が森の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼は岐阜の県庁に雇員こいんとなって勤めているはずの友人が、浴衣がけのような恰好かっこうで、ついとなりへ遊びに来たとでも云うような風でたずねて来たことが物の調和を欠いているので眼をみはった。
雀が森の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
たちまち進み来たれる紳士は帽を脱して、ボタンの二所れたる茶羅紗ちゃらしゃのチョッキに、水晶の小印こいん垂下ぶらさげたるニッケルめっきくさりけて、柱にもたれたる役員の前にかしらを下げぬ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)