“くらつぼ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鞍壺93.3%
鞍坪6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人のやりの穂先がしわって馬と馬の鼻頭はなづらが合うとき、鞍壺くらつぼにたまらず落ちたが最後無難にこの関をゆる事は出来ぬ。よろいかぶと、馬諸共もろともに召し上げらるる。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
曲輪くるわに溢れ、寄手の軍勢から一際鋭角を作って、大坂城の中へくさびのごとく食い入って行くのを見ると、他愛もない児童のように鞍壺くらつぼに躍り上ってよろこんだ。
忠直卿行状記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
太宗はよく書が分つて、自分でも馬に乗つてゐながら、鞍坪くらつぼの上でしよつちゆう書をかく真似をしたといふ程だからいゝが、加賀侯の名物切は少し持ち過ぎてゐる。