“くにはら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
国原66.7%
國原33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、こっちは元よりそんな事には、気がつく筈がありません。ただ、一生懸命に黒犬を急がせながら、美しい大和やまと国原くにはらを足の下に見下して、ずんずん空を飛んで行きました。
犬と笛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
暮山ぼざん屏風びょうぶに包まれた大和の国原くにはらには、夕けぶり立つ紫の村、黄ばんだ田、明るい川の流れ、神武陵、法隆寺、千年二千年の昔ありしもの、今生けるものゝすべてが、夜の安息に入る前に
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
その客はおせんの馴染なじみで、四谷信濃町しなのまちに住んでゐる三十ぴょうりの國原くにはら次郎といふ者である。その晩は次郎ひとりであつたが、その友達の三上甚五郎みかみじんごろうといふのも時々に連れ立つて来るといふ。
赤膏薬 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)