“くだものかご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
果物籠75.0%
果物籃25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
果物籠くだものかご、花束等を方々から貰う。関田町のマダムが見え、自分の夫と同病であることを知って大いに同情してくれる。そして、これも家の庭に咲いたのですと云ってライラックの花を置いて行く。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
その鄆哥うんかは、毎日、果物籠くだものかごを頭に載せ、足ははだしで
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は果物籃くだものかごふたの間へ、「御病気はいかがですか。これは吉川の奥さんからのお見舞です」と書いた名刺をし込んだあとで、下女を呼んだ。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その上清子はただはずしただけではなかった。彼女は先刻さっき津田が吉川夫人の名前で贈りものにした大きな果物籃くだものかごを両手でぶらげたまま、縁側の隅から出て来たのである。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
単に彼と応接するわずらわしさ、もしくはそれから起り得る嫌疑けんぎを避けようとするのが彼女の当体とうたいであったにしたところで、果物籃くだものかごの礼はそれを持って来た本人に会って云うのが、順であった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)