“果物籠”の読み方と例文
読み方割合
くだものかご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちょうど、鄆哥はからになった果物籠くだものかごを肩に掛けて、わが家のかどに帰って来たところ。ヘンなおじさんが二人、たたずんでいたので
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後年服毒した夜には、隣室に千疋屋から買って来たばかりの果物籠くだものかごが静物風に配置され、画架には新らしい画布が立てかけられてあった。私はそれを見て胸をつかれた。慟哭どうこくしたくなった。
智恵子の半生 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
果物籠くだものかご、花束等を方々から貰う。関田町のマダムが見え、自分の夫と同病であることを知って大いに同情してくれる。そして、これも家の庭に咲いたのですと云ってライラックの花を置いて行く。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)