“きゅうてんし”の漢字の書き方と例文
語句割合
灸点師100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
清麗な老嬢は、その時、石をぶつけられた藪鶯やぶうぐいすのように吃驚びっくりした声をして、幇間たいこもちの桜川をいて灸点師きゅうてんしの前へ走っていた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伊勢の天鈴堂てんれいどうという大流行の灸点師きゅうてんしの合宿所の共同風呂で、東京から神経痛を治療しに来ている理髪職人の甘川吉之介とタッタ一度、あやまって一所に入浴して以来
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ある食道狭窄しょくどうきょうさくの患者は病院には這入はいっているようなものの迷いに迷い抜いて、灸点師きゅうてんしを連れて来て灸をえたり、海草かいそうって来てせんじて飲んだりして、ひたすら不治の癌症がんしょうなおそうとしていた。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)