“きびす”の漢字の書き方と例文
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると詩人は顔を隠すようにして、素速くきびすを返し、何も言わずさっと来た道を駆け戻って行った。——倒れるように駆け出していた。
如何なる星の下に (新字新仮名) / 高見順(著)
それを聞くと助五郎はくるりときびすを廻らして、元来た方へすたすた歩き出した。喫驚びっくりして後見送っている望月を振り返りもせずに——。
助五郎余罪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
さりとも知らず泰助は、ほぼこの家の要害を認めたれば、日の暮れて後忍び入りて内の様子を探らんものをと、きびすを返して立去りけり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)