“かれすすき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
枯薄58.3%
枯芒41.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時自分は、浜のつつみの両側に背丈よりも高い枯薄かれすすき透間すきまもなく生え続いた中を行く。浪がひたひたと石崖いしがけに当る。ほど経て横手からお長が白馬を曳いて上ってきた。
千鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
「それは行燈あんどんの変形だ、枯薄かれすすきを幽霊と見るようなものだ、では、だれか行って見届けておいで」
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
明治卅一年十二月十五日 朝晴れて障子しょうじを開く。赤ぼけたる小菊二もと三もと枯芒かれすすきの下に霜を帯びて立てり。空青くして上野の森の上に白く薄き雲少しばかり流れたるいと心地よし。
雲の日記 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
土手下の枯芒かれすすきの、こんもりした中へ、その着物を置くと、自分はひとりふらふらと川原の方へ出てしまって、川原の中を屈んだり、伸びたりして、さまよいながら、胸にだんだんかさの増してゆくのは
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)