“かよいぶね”の漢字の書き方と例文
語句割合
通船100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
成程なるほど、島を越した向う岸のはぎの根に、一人乗るほどの小船こぶねが見える。中洲なかずの島で、納涼すずみながら酒宴をする時、母屋おもやから料理を運ぶ通船かよいぶねである。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
小さな通船かよいぶねは、胸の悩みに、身もだえするままに揺動ゆりうごいて、しおれつつ、乱れつつ、根を絶えた小船の花の面影は、昼の空とは世をかえて、皓々こうこうとしてしずくする月の露吸う力もない。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小さな通船かよいぶねは、胸の悩みに、身もだえするまゝに揺動ゆりうごいて、しおれつゝ、乱れつゝ、根を絶えた小船の花の面影おもかげは、昼の空とは世をかへて、皓々こうこうとしてしずくする月のつゆ吸ふ力もない。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
中洲の島で、納涼すずみながら酒宴をする時、母屋おもやから料理を運ぶ通船かよいぶねである。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)