“かたわれづき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
片割月50.0%
片破月50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
図書 針ばかり片割月かたわれづきの影もささず、下に向えば真の暗黒やみ。男が、足を踏みはずし、壇を転がり落ちまして、不具かたわになどなりましては、生効いきがいもないと存じます。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
所々降つて来さうな秋の星、八日許りの片割月かたわれづきが浮雲の端に澄み切つて、村は家並の屋根が黒く、中央程なかほどの郵便局の軒燈のみ淋しく遠く光つてゐる。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
途端に裸ながらの手燭てしょくは、風に打たれてと消えた。外は片破月かたわれづきの空にけたり。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
顧みれば片破月かたわれづきの影冷ややかに松にかかれり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)