“かくろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
閣老60.0%
角楼20.0%
閣廊20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
致仕ちししたひととはいえ三家の長者ちょうじゃ、前副将軍黄門こうもんである。閣老かくろう側衆そばしゅうたりとも甚だしくあつかい難いのである。ことに春雷一震しゅんらいいっしんのような畏怖をおぼえたのは大奥の女人国にょにんこくだったにちがいない。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いうまでもなく門は左右に均等の高壁を延ばして、尽きる所に角楼かくろうが美しい姿勢を保っている。仰ぎ見る者は誰でもその自若じじゃくとした威厳の美に打たれない者はないであろう。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
まりの庭もいつか黄昏たそがれた。やがて、閣廊かくろうの灯おぼろなころである。高は、あらためて、端王の御前に召されていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)