“かいれつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
開裂66.7%
潰裂33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
スミレの果実は三殻片かくへんからなっているので、それが開裂かいれつするとまったく三つの殻片かくへんに分かれる。そしてその各殻片内かくへんないに二列にならぶ種子を持っている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
阿曽が行きあたったのは、氷河床の傾斜の急変部にでき、横走クレヴァスというやつで、四尺ぐらいの幅の開裂かいれつが流れを横に切って、どこまでもつづいている。
白雪姫 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
花がすむと子房しぼうが増大し、ついに長楕円状ちょうだえんじょう円柱形の果実となり開裂かいれつして種子が出るが、果内かないは三室に分かれている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
花がわると果実ができ、じゅくしてそれが開裂かいれつすると、中の褐色かっしょく種子が出る。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
小さな声大きな声、バスとバリトンの差はあれども声々は熱狂にふるえていた、実際それは若き純粋な血と涙が一度に潰裂かいれつした至情の洪水こうずいであった。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
もしことやぶるれば町長の不名誉、助役の涜職とくしょく、そうして同志会の潰裂かいれつになる。猛太はいま浮沈ふちんの境に立っている。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)