“おうしゃ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
王者50.0%
往者33.3%
応射16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
唯今日がある、刹那せつながある。彼等は神を恐れない。王者おうしゃを恐れない。名聞みょうもんを思わない。彼等は失うべき富もない。おしむ可き家族も無い。彼等は其れより以下に落つ可き何等の位置も有たない。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
斎川ノ駅ニ飯ス。一里ニシテ白石ニ抵ル。往者おうしゃ長尾景勝かげかつノ部将甘糟備後あまかすびんごノ拠ル所タリ。慶長中伊達政宗だてまさむね攻メテコレヲ抜ク。片倉景綱かたくらかげつな先登ノ功ヲ以テコノ地ヲム。世〻伊達氏ノ柱石タリ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ド、ド、ド、ドッと、城壁の一かくで、つるべ撃ちに銃砲が鳴った。パチ、パチとさかんに応射おうしゃし出したのは近くの音である。城内と城外と、彼我一瞬に銃火を交わし始めたらしい。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)