“うしろさが”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
後退66.7%
後下33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飄逸洒脱ひょういつしゃだつの鳩渓先生、抜け上った額に春の陽を受けながら、相輪に結びつけたかかり綱伝い、後退うしろさがりにそろそろと降りて来られる。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
無言のまま、阿波守の白い手の先が枕元の蛍斬ほたるぎ信国のぶくにの太刀へスーとのびて行ったので、もう、伊織はジッとしているにたえない。思わず、後退うしろさがりに立ち上がろうとする。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
立派な仙台平せんだいひらはかまを着けてはいるが、腰板こしいたの所が妙に口をいて、まるではまぐりを割ったようである。そうして、それを後下うしろさがりにっている。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)