“いちまつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一抹87.4%
市松9.7%
一沫2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
笏は、何ごとかを言おうとしたが、童子はものをも言わずにしゃがみ込んだが、すぐ一抹いちまつの水煙を立てると、その水田の中へ飛び込んだ。
後の日の童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
この大きな島は、みんなの下にたいらによこたわっています。地上は、スコーネと同じように市松いちまつもようで、教会きょうかい農園のうえんがたくさんあります。
一沫いちまつの雲もなく、太陽は娯楽園の山々谷々、奇怪なる建築物の数々を、白と黒とのクッキリした陰影に染め為して、その全景を、立昇る陽炎かげろうと共に、鏡の青空へそのまま投影させているかに見えた。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)