“あといり”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
後妻	50.0%
後夫	50.0%

後妻

骨の髄から賭事好（ばくちず）きのお艶の本心であったらしく、あらん限りの手管で伊兵衛を綾なして首尾よく蔵元屋の後妻（あといり）に坐ると間もなく

狂歌師赤猪口兵衛：博多名物非人探偵 (新字新仮名) ／ 夢野久作(著)

その上に、これも松倉どんから聞いた話じゃが、あの蔵元屋の後妻（あといり）が野西の尻に付いて、場所もあろうに大目付の役宅へシャシャバリ出て

狂歌師赤猪口兵衛：博多名物非人探偵 (新字新仮名) ／ 夢野久作(著)

「ふうむ。そのお島どんと、今の後妻（あといり）のおつやどんとの仲はドゲナ模様か、御存じありますまいなあ」

狂歌師赤猪口兵衛：博多名物非人探偵 (新字新仮名) ／ 夢野久作(著)

後夫

代々木の山の中に、最早腐（くさ）りかけて、両眼は烏（からす）につゝかれ、空洞（うろ）になって居たそうだ。原因は分らぬが、彦さんの実父は養子で、彦さんの母に追出され、今の爺（おやじ）は後夫（あといり）と云う事であった。

みみずのたはこと (新字新仮名) ／ 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)