“あごひも”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
頤紐41.7%
顎紐41.7%
腮紐8.3%
頷紐8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
部下を四方へ散らばせると、巡査部長は帽子の頤紐あごひもをゆるめて、頤に掛けた。そして鼻をクンクン鳴らして
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
豆大福まめだいふくを売るおばあさんや、焼鳥屋の店が出て、顎紐あごひもをかけたお巡りさんが整理にあたっている。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
かねてから打合わせて在ったと見えて一小隊、約百名ばかりの腮紐あごひもをかけた兵卒が負傷兵に正面して一列に並んだ。並ぶと同時に銃を構えてガチャガチャと装填しはじめた。
戦場 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
叫喚、悲鳴、絶望、かれは室の中をのたうちまわった。軍服のボタンははずれ、胸の辺はかきむしられ、軍帽は頷紐あごひもをかけたまま押しつぶされ、顔から頬にかけては、嘔吐おうとした汚物が一面に附着した。
一兵卒 (新字新仮名) / 田山花袋(著)