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あきぎり
春雨の明けの朝、
秋霧の夕、此杉の森の
梢がミレージの様に
靄から浮いて出たり、棚引く煙を
紗の帯の如く
纏うて見たり、しぶく小雨に見る/\
淡墨の画になったり、梅雨には
梟の宿
大洋の中にいると同様に、わたしたちの日は遠い
秋霧の中に消えている地平線まで
届いていた。ひたすら
広漠と
単調が広がっている
灰色の野のほかに、なにも目をさえぎるものがなかった。
“あきぎり”の意味
《名詞:植物》
あきぎり【秋桐】
シソ科の多年草。
シソ科の属の一つ。秋桐の他、サルビアやセージ等を含む。
《名詞:気象》
あきぎり 【秋霧】
秋に立つ霧。
(出典:Wiktionary)