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『通魔』
ふりがな文庫
『
通魔
(
とおりま
)
』
旧幕の比であった。江戸の山の手に住んでいる侍の一人が、某日の黄昏便所へ往って手を洗っていると手洗鉢の下の葉蘭の間から鬼魅の悪い紫色をした小さな顔がにゅっと出た。 その侍は胆力が据っていたので、別に驚きもせずに、おかしなものが出たな、と、平気 …
著者
田中貢太郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約1分(500文字/分)
朗読目安時間
約2分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
坊様
(
ぼっちゃま
)
黄昏
(
ゆうぐれ
)
据
(
すわ
)
比
(
ころ
)
仲間
(
ちゅうげん
)
我家
(
うち
)
侍
(
さむらい
)
怒鳴
(
どな
)
室
(
へや
)
周章
(
あわ
)
化物
(
ばけもの
)
直
(
す
)
葉蘭
(
はらん
)
通魔
(
とおりま
)
邸
(
やしき
)
静
(
しずか
)
鬼魅
(
きみ
)