“身代”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんだい66.7%
みがわ8.3%
みのしろ7.3%
みがは4.2%
みがわり3.1%
しんしょ2.1%
みがはり2.1%
しんでい1.0%
くめん1.0%
くらし1.0%
しんしょう1.0%
しんたい1.0%
みが1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さア、こゝは、きみちやんなんかの働くには、日本一のいゝ場所なんだからね。ひと身代しんだいつくるつもりで、どし/\働いてくんな」
天国の記録 (旧字旧仮名) / 下村千秋(著)
三毛子の身代みがわりになるのなら苦情もないが、あの苦しみを受けなくては死ぬ事が出来ないのなら、誰のためでも死にたくはない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すぐに駕籠を呼べとでも言いそうな気色けしきなので、治六はせんを越して八橋の身代みのしろを訊くと、次郎左衛門は知らないと言った。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
となりかた身代みがはりにつてくだすつたやうなものだから、此方こちらなほつたら、おはかたづねて、わたしまゐる、おまへ一所いつしよ日參につさんしようね。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「手が墨だらけになりますと云うのに。貴娘そんな邪険な事を云って、私の手がお身代みがわりに立っている処じゃありませんか。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
肉の薄いのは身代しんしょせたのではない。大人は評判の蓄財家で、勤倹の徳は、範を近代に垂るるといっても可いのですから。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
身代みがはりざうつくれとふ。あへ黄金こがねめ、やまくづせ、とめいずるのではいから、前途ぜんと光明くわうめいかゞやいて、こゝろあきらかにかれすくみち第一歩だいいつぽ辿たどた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此のでけ身代しんでいさわる事もありますまい、人の難儀を救わねえのが開化のならいでございますか、私は旧弊の田舎者で存じませぬ、もう再び此のうちへはまいりません只今貴方のおっしゃった事は
彼様あんな身代くめんのよくなるのも、ちっとは悪い事をして居るだろうぐらいの話をして居る奴もあるから、殺した跡で世間体がわりいから、死骸でも引取って、めえとかなんとか名を付けて
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
殺すことは古今の強惡がうあくなり始終は白刄しらはさびと成べし必定々々かならず/\此後は屹度きつと止られよと云たることも三五郎から聞たるぞ今では汝れも大造たいそう身代くらしに成たに付昔しのえんで三五郎も一年越の不仕合ふしあはせ故度々無心には行しが都合つがふ惣計しめて金八十三兩かしたに相違は無しサア/\此方こつちからして盜人ぬすびと上前うはまへ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何も、雀にかこつけて身代しんしょうの伸びない愚痴ぐちを言うのではない。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
とりたりかく日々ひゞおごりにちやうじければさしもの身代しんたい漸々やう/\おとろ享保きやうほねん十月夷子講えびすかうまへにはきん二百りやう不足ふそくつきつまのおつね番頭ばんとうちう八と申あはせ亭主しやう三郎にかくと申ける故しやう三郎はなはこまいると雖も親類しんるゐ一家はもとよりつまおごりを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
が、まもなく、新吉しんきちがきえちゃんの身代みがわりになってげいをやったのだと知ると、どこまでも意地悪いじわるでつむじ曲がりの団長は、こんどはそのことを怒り出しました。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)