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行者
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ぎやうじや
ふりがな文庫
“
行者
(
ぎやうじや
)” の例文
而して駒ヶ嶽登臨の客は多くこの地よりするを以て、
夏時
(
かじ
)
は
白衣
(
はくい
)
の
行者
(
ぎやうじや
)
陸續として
踵
(
くびす
)
を接し、旅亭は人を以て
填
(
うづ
)
めらるゝと聞く。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
と
後
(
あと
)
じさりに、——いま
出
(
で
)
て
行
(
ゆ
)
く
櫛卷
(
くしまき
)
と、
島田
(
しまだ
)
の
母娘
(
おやこ
)
を
呼留
(
よびと
)
めながら、
翁
(
おきな
)
の
行者
(
ぎやうじや
)
が
擦違
(
すれちが
)
ひに、しやんとして、
逆
(
ぎやく
)
に
戻
(
もど
)
つて
來
(
き
)
た。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さるゆゑに
不幸
(
ふかう
)
ありて日のたゝぬいへにては、
行者
(
ぎやうじや
)
のきたるをまちてものくはせんなど、いかにも清くして
待
(
まつ
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
社会主義は、
理非曲直
(
りひきよくちよく
)
の問題ではない。単に一つの必然である。僕はこの必然を必然と感じないものは、
恰
(
あたか
)
も
火渡
(
ひわた
)
りの
行者
(
ぎやうじや
)
を見るが如き、驚嘆の情を禁じ得ない。
澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
われは
羅馬
(
ロオマ
)
の七寺を巡りて、
行者
(
ぎやうじや
)
と
偕
(
とも
)
に歌ひぬ。吾情は眞にして且深かりき。然るをこれに出で逢ひたるベルナルドオは、刻薄なる語氣もて我に耳語していふやう。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
何よりもおぼつかなきは
御所勞
(
ごしよらう
)
なり。かまへて、さもと、
三年
(
みとせ
)
のはじめのごとくに、きうぢ(
灸治
(
きうぢ
)
)させたまへ。
病
(
やまひ
)
なき人も
無常
(
むじやう
)
まぬかれがたし。
但
(
たゞ
)
し、としのはてにあらず
法華經
(
ほけきやう
)
の
行者
(
ぎやうじや
)
なり。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
そそ
走
(
ばし
)
りゆく
霜月
(
しもつき
)
や、
專修念佛
(
せんじゆねぶち
)
の
行者
(
ぎやうじや
)
らが
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
他の人もかれが
腰
(
こし
)
にはさみたるわらを見て
行者
(
ぎやうじや
)
なる事をしり、むごんなれば
言語
(
ことば
)
をかけず人々つゝしむ事也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
私
(
わし
)
は
行者
(
ぎやうじや
)
でも
何
(
なん
)
でもないのぢや。
近頃
(
ちかごろ
)
まで、
梅暮里
(
うめぼり
)
の
溝
(
みぞ
)
へ
出
(
で
)
て、
間
(
ま
)
に
合
(
あは
)
せの
易
(
えき
)
を
遣
(
や
)
つて
居
(
ゐ
)
ましたが、
好
(
す
)
きなどぶろくのたしにも
成
(
な
)
らんで、
思
(
おも
)
ひついた
擬行者
(
まがひぎやうじや
)
ぢや。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
役
(
えん
)
の
行者
(
ぎやうじや
)
のやうに、雲にして飛ばしてくれる。
あるとき
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
田中のものこの武士が米俵を
脊負
(
せお
)
ひしものといひしをきゝて、心におぼえあればさてはと心づき、これかならず
行者
(
ぎやうじや
)
の
罰
(
ばち
)
ならんと
行者
(
ぎやうじや
)
たるあらましをかたりきかせ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
其時
(
そのとき
)
荒坊主
(
あらばうず
)
岸破
(
がば
)
と
起上
(
おきあが
)
り、
舳
(
へさき
)
に
突立
(
つゝた
)
ツて、はつたと
睨
(
ね
)
め
付
(
つ
)
け、「いかに
龍神
(
りうじん
)
不禮
(
ぶれい
)
をすな、
此
(
この
)
船
(
ふね
)
には
文覺
(
もんがく
)
と
云
(
い
)
ふ
法華
(
ほつけ
)
の
行者
(
ぎやうじや
)
が
乘
(
の
)
つて
居
(
ゐ
)
るぞ!」と
大音
(
だいおん
)
に
叱
(
しか
)
り
付
(
つ
)
けたと
謂
(
い
)
ふ。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
十九にはなるまい
新姐
(
しんぞ
)
を
前
(
さき
)
に、
一足
(
ひとあし
)
さがつて、
櫛卷
(
くしまき
)
にした
阿母
(
おふくろ
)
がついて、
此
(
こ
)
の
店
(
みせ
)
へ
入
(
はひ
)
りかけた。が、
丁
(
ちやう
)
ど
行者
(
ぎやうじや
)
の
背後
(
うしろ
)
を、
斜
(
なゝめ
)
に
取
(
とり
)
まはすやうにして、
二人
(
ふたり
)
とも
立停
(
たちど
)
まつた。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“行者”の意味
《名詞》
仏道の修行をする者。
修験道の修行をする者。
(出典:Wiktionary)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“行者”で始まる語句
行者宿報設女犯
行者久
行者様
行者洞
行者杉越