理解りかい)” の例文
自己じこ現在げんざいつて經濟界けいざいかいつと變化へんくわしてるにかゝはらずれにたいして充分じうぶん理解りかいのないのがむしろより重大ぢうだいなる原因げんいんである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
そして、その一つ一つに、いろいろの生活せいかつがあるごとくおもわれました。たちには、人間にんげん生活せいかつというものがよく理解りかいされていなかったようです。
縛られたあひる (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれらがわたしの言って聞かせたのこらずを理解りかいしなかったとしても、すくなくともわたしがかれらの身の上を心配してやっていることには満足まんぞくしていた。
貴方あなた何時いつにかくるしんだことでもるのですか、くるしみとこと理解りかいつておでゝすか、あるひ失禮しつれいながら貴方あなたはお幼少ちひさい時分じぶん打擲ぶたれでもなされましたことがおりなのですか?
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
そういう環境かんきょうがいかにもどかしく、悲しく、いきどおろしいものであるかということを、お前は充分理解りかいするであろう。お父さんの存在はジャーナリズムによって、ことごとく遮断しゃだんされた。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
かれうまつき理解りかいをとこであつた。したがつてたいした勉強べんきやうをするにはなれなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
今までお互に一ことも口にはさなかったが、たがい理解りかいしあいあわれみあっていた。
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
おとなはちっとも子どもの気持ちを理解りかいしてくれないのである。
空気ポンプ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
何故なぜかならば爲替かはせ見通みとほしのごときことは、多數たすう商人しやうにん多數たすう經濟界けいざいかいひとには理解りかい仕惡しにく問題もんだいであり内國市場ないこくしぢやう状況じやうきやうばかりでこれ判斷はんだん出來できぬ。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
わたしたちが見てはその上になにもないが、犬はわたしたちの理解りかいしないふしぎな文字で書かれた、いろいろの変わったことをそこに読み分けるのである。
このよるいくまん燭光しょっこう消費しょうひする都会とかいあかるいよる光景こうけいなどは、この土地とち人々ひとびとのほとんどそのはなしいても理解りかいすることのできないことであったのです。
火を点ず (新字新仮名) / 小川未明(著)
貴方あなた何時いつにかくるしんだことでもあるのですか、くるしみとうことの理解りかいをもっておでですか、あるい失礼しつれいながら貴方あなたはお幼少ちいさい時分じぶん打擲ぶたれでもなされましたことがおありなのですか?
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それをこと/″\理解りかいたとこゝろ餘裕よゆうが、宗助そうすけにはすくなからぬ滿足まんぞくあたへた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
解禁後かいきんご國民こくみん覺悟かくごついひろ國民こくみん理解りかいくことは將來しようらい金本位制きんほんゐせい維持ゐぢもつと必要ひつえう事項じかうかんがふるところである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
ジョリクールは事件じけんの重大なことを理解りかいしなかった。そこでおもしろ半分なわりの中で巡査じゅんさとならんで歩きながら、その一挙一動いっきょいちどうを身ぶりおかしくまねていた。
女房にょうぼうは、しんちちはは子供こどもではなかったけれど、もっともよく息子むすこ心持こころもちを理解りかいしていたからです。
さかずきの輪廻 (新字新仮名) / 小川未明(著)
日々ひびそこでいとなまれる生活せいかつこそ、どんなにか、たのしかろうじゃないか。そこには、暴力ぼうりょくや、権力けんりょくをもつ人間にんげんもなく、すべてが理解りかい同情どうじょうとで、協力きょうりょくしあうのだからね。
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このおもいがけない、まったく理解りかいされないできごとに、はなはどんなにかおどろいたでありましょう。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
なぜなら、すこしでもやすいとるのが、ふつう商人しょうにんのすることであるのに、なぜこのひとばかりは、しょうじきにほめるのか、これを、どう理解りかいしていいか、まよったのです。
ひすいの玉 (新字新仮名) / 小川未明(著)