“はだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハダ
語句割合
肌45.3%
膚40.0%
皮膚4.0%
披3.1%
開1.5%
肌膚1.3%
裸1.1%
斑0.7%
袒0.4%
寛0.4%
跨0.4%
波田0.2%
拡0.2%
撲0.2%
木理0.2%
果0.2%
様模0.2%
皮肌0.2%
開張0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ものゝ感(かん)じ方(かた)が非常(ひじやう)に鋭敏(えいびん)で、鼻(はな)・耳(みゝ)・肌(はだ)などに觸(ふ)れるものを鋭(するど)く受(う)け取(と)ることの出來(でき)た珍(めづら)しい文學者(ぶんがくしや)であつたことを見(み)せてゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
次郎は、表面張力によってやや盛りあがり気味に、真白な磁器の膚(はだ)をひたして行く自分の血を、何か美しいもののように見入った。
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
寒さがギリ/\と、むしろの上から、その下の外套を通して、着物を通して、シヤツを通して、皮膚(はだ)へ、ぢかにつき刺さつてきた。
防雪林 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
披(はだ)けた患者の大きい下腹が、呼吸(いき)をするたびにひこひこして、疲れた内臓の喘ぐ音が、静かな病室の空気に聞えるのであった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
茶(ちや)の外套氏(ぐわいたうし)が大欠伸(おほあくび)をして起(お)きた。口髯(くちひげ)も茶色(ちやいろ)をした、日(ひ)に焼(や)けた人物(じんぶつ)で、ズボンを踏(ふ)み開(はだ)けて、どつかと居直(ゐなほ)つて
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
容貌の美醜などは、もとより子供の私には分らなかつたが、色が白くて肌膚(はだ)の美しいといふ点では、恐らく他に比もあるまいと思はれた。
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
裸(はだ)けられた胸部には、丁度(ちょうど)心臓の真上の処(ところ)に、細長い穴がぽっかり開(あ)いて、その口元には、白い肉片がむしり出ていた。
カンカン虫殺人事件 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
この山は老樫おほし見てゆくに斑(はだ)らの小雪凍(い)てつかぬなき
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
神官の田沼万次郎(まんじろう)が怪しんで、折柄そこに居合せた宿屋の番頭に行って見て来いと云い付けました。番頭が行って見ると、ひとりの若い男が袒(はだ)ぬぎになって雪の中に立っているのです。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
片肱を白襯衣(しろしゃつ)の肩へ掛けて、円々(まるまる)しい頤(あご)を頬杖で凭(もた)せかけて、何と、危く乳首だけ両方へかくれた、一面に寛(はだ)けた胸をずうずうと揺(ゆす)って、(おお、辛度(しんど)。)と故(わざ)とらしい京弁で甘ったれて
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
急ににこ/\してその前に立(た)ち跨(はだ)かつた。
波田(はだ)は、サンパンの下からはい出してなおも一生懸命に、煙突にもたれて、寒さと、つかみどころを同時に得ながら見入っていた。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
そして、いつでもは安井がボーイ長の職務として、食事の準備、あと片づけ等はするのであったが、今日(きょう)は、波田(はだ)が引き受けた。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
振り返り見れば紋十郎が仁王のように立ち拡(はだ)かり、ご老師ご発明の投げ爆弾(だま)へ口火を付けて振りかざし、この私の胸のあたりを狙っているではござりませぬか
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「わあ、われ悪くてでひと撲(はだ)いだなあ。」と言ってまた五郎をなぐろうとしました。
風の又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
唐獅子(からじし)を青磁(せいじ)に鋳(い)る、口ばかりなる香炉(こうろ)を、どっかと据(す)えた尺余の卓は、木理(はだ)に光沢(つや)ある膏(あぶら)を吹いて、茶を紫に、紫を黒に渡る、胡麻(ごま)濃(こま)やかな紫檀(したん)である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
岩穴に入りて終(おわ)る、衆初めて其伏流(ふくりう)なるを知(し)り之を奇(き)とす、山霊果(はだ)して尚一行を欺(あざむ)くの意乎、将又戯(たはむ)れに利根水源の深奥測(はか)るべからざるを装(よさ)ふの意乎、此日の午後尾瀬が原(はら)に到(いた)るの途中
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
「大理石の様模(はだ)をあたうるには、随意(おもう)ところの一色を塗り、これに脈理を施して天然のものに擬(まぎら)し、後に落古(ラッカ)を被(き)せて艶(つや)出しするを善(よし)とす——。」
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)
投げ出した紙片(かみ)と肉一片——毛髪の生えた皮肌(はだ)の表に下にふっくらとした耳がついて、裏は柘榴(ざくろ)のような血肉の団(かたま)りだ。暑苦しい屋根の下にさっと一道の冷気が流れる。
足袋裸足で痛痛しい、胸が開張(はだ)けて、雪の肌が白百合の匂ひ、島田の根が外れて忙しい呼吸(いきづかひ)である。
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)