“随意”のいろいろな読み方と例文
旧字:隨意
読み方割合
まま45.5%
ずいい40.9%
まゝ4.5%
おもう4.5%
まにまに4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手を伸ばすか、どうにかすれば、水差に水はあるはず、と思いながら、枕を乗出すさえ億劫おっくうで、我ながら随意ままにならぬ。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何ひとつ指図さしずをせず、また、塾生たちから何かたずねられても、「ご随意ずいいに」とか、「適当に考えてやってくれたまえ」とか
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
白魚しらうをのやうなくろ点々ぽち/\ひとえた……くちからは不躾ぶしつけながら、らるゝとほいましめの後手うしろでなれば、ゆびさへ随意まゝにはうごかされず……あゝ、くるしい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「大理石の様模はだをあたうるには、随意おもうところの一色を塗り、これに脈理を施して天然のものにまぎらし、後に落古ラッカせてつや出しするをよしとす——。」
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)
干潮かんちょうの時は見るもあわれで、宛然さながら洪水でみずのあとの如く、何時いつてた世帯道具しょたいどうぐやら、欠擂鉢かけすりばちが黒く沈んで、おどろのような水草は波の随意まにまになびいて居る。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)