“居直”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゐなほ60.0%
いなお26.7%
いなおり13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちや外套氏ぐわいたうし大欠伸おほあくびをしてきた。口髯くちひげ茶色ちやいろをした、けた人物じんぶつで、ズボンをはだけて、どつかと居直ゐなほつて
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
Kはぴたりとそこへ立ちまったまま動きません。彼は地面の上を見詰めています。私は思わずぎょっとしました。私にはKがその刹那せつな居直いなおり強盗のごとく感ぜられたのです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かさねて、士の道に勝負しょうぶなくして首取無とるほうなく槍を合せ運を天に任せん、と申ければ、げに誤りたりと槍押取おっとり、床机の上に居直いなおりもせず、二三槍をあわせ、槍をすて、士の道は是迄也。
大阪夏之陣 (新字新仮名) / 菊池寛(著)