“はだか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
裸体56.0%
25.4%
裸體6.3%
裸身4.5%
赤裸3.0%
1.1%
0.7%
丸裸身0.4%
0.4%
裸々0.4%
裸骸0.4%
赤条々0.4%
赤條々0.4%
0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「実はそこに、自分を裸体はだかにさせない気持がひそんでいるからさ。見たまえ、夢中になって踊っている人間は皆ムキ出しの人間だ——」
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
薄暗い部屋へ入って、さっそくがくはだかにして、壁へ立てけて、じっとその前へすわり込んでいると、洋灯ランプを持って細君さいくんがやって来た。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
忽ち四五十人の若者が裸體はだかになつて海に飛び込む。或人は神輿にかかる。他の人は一人一人鹿島踊の人を背に乘せて渚に運んでやる。
海郷風物記 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
南国の孤島において、しょう委員長は、あいかわらずの裸身はだかで、事務をっていた。例の太いひげはもう見えない。
いくらこつこつやったって、まさか赤裸はだかで飛び出して、へやじょうを明ける訳にも行かないから、風呂の中から大きな声で、おい何だと用事を聞いて見た。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
『ハア、怎うも。……それでゐて恁う、始終何か喰べて見たい樣な氣がしまして、一日口按排あんばいが惡う御座いましてね。』とお柳もはだかつた襟を合せ、片寄せた煙草盆などを醫師の前に直したりする。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
源助はニタリ相好を崩して笑ひ乍ら、入口に立ちはだかつたが
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
少年達は、丸裸身はだかで、その狭い竪坑をのぼり、坑道を通って鉱石を運んでいた。
雲南守備兵 (新字新仮名) / 木村荘十(著)
「未だ帰りませんで……。」とそこへ窮屈さうに小さく坐つて、何時も叱られる胸前むなさきはだかりを取締て居る。
茗荷畠 (新字旧仮名) / 真山青果(著)
曳哉えいや、曳! の奮迅の勢ひで突き進んで行く綺麗に黒い裸々はだか人形の歌声だけが微かに聞えてゐた。
円卓子での話 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
旦那だんなさぞ前様めえさま吃驚びつくりさつせえたらうが、前刻いましがたふね一所いつしよに、しろ裸骸はだかひとけるのをときは、やれ、五十年百年目ごじふねんひやくねんめには、なかおなことまたるか、と魂消たまげましけえ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
つな、るな、貴下あなたひどいことをするじゃあありませんか。三日も飯を喰わさないで眼もくらんでいるものを、赤条々はだかにして木の枝へつるし上げてな、銃の台尻でもってなぐるです。ま、どうでしょう。
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
左様そうです。つな、るな、貴下あなたひどいことをするぢやあありませんか。三日もめしを喰はさないで眼もくらむでゐるものを、赤條々はだかにして木の枝へつるし上げてな、銃の台尻だいじりで以てなぐるです。
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
と一斉にわめきながら、手を挙げたり、足をはだかつたりした。
フアウヌスは下品な、愉快げな様子をして、平手ではだかの胸をぴたりと打つた。その音が余り好いので、小さい女人形達は夢見心地になつた。
クサンチス (新字旧仮名) / アルベール・サマン(著)