“はだかみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
裸身82.1%
裸体7.1%
裸刀身3.6%
裸刃3.6%
躶体3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その光に霑された彼女の指は、薔薇色にすきとほつて、それが亦次第に不透明な、牛乳のやうに白い、裸身はだかみの腕に溶けこんでゐる。
クラリモンド (新字旧仮名) / テオフィル・ゴーチェ(著)
すると、旦那様は大した御立腹で、掴掛つかみかかるような勢で奥様を追廻したというんです。奥様は二度も三度もつかまりそうにして、しまいには御召物まで脱捨てて、裸体はだかみになって御逃げなすったんだそうです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
幇間ほうかん上りの道具屋。瘠せっこちの貫七じいは済まし返って右手を頭の上に差上げた。支那扇をパラリと開いて中禿のマン中あたりを煽ぎ初めた。私はその顔を見い見い裸刀身はだかみを無造作に古鞘に納めた。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
私は、今一度、古鞘から裸刀身はだかみを引出した。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そして左の手を背後うしろへ引いて、右の手を隠しから出した。きらきらと光る小刀を持っていたのである。裸刃はだかみで。
橋の下 (新字新仮名) / フレデリック・ブウテ(著)
沈着おちついた所もなく、放心なげやりに見渡せば、総てはなやかに、にぎやかで、心配もなく、気あつかいも無く、浮々うかうかとして面白そうに見えるものの、熟々つらつら視れば、それは皆衣物きもので、躶体はだかみにすれば、見るもけがらわしい私欲
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)