“うね”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ウネ
語句割合
51.6%
15.5%
14.6%
5.2%
迂曲2.3%
1.9%
1.9%
有年1.4%
0.9%
蜿蜒0.9%
0.9%
畦畝0.5%
0.5%
紆廻0.5%
紆曲0.5%
紆行0.5%
迂回0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
松原つづきの小松が極めてとび/\にそれらの砂丘に散らばり、所によつてはそれとも見えぬ痩麥が矢張りうねをなして植ゑられてゐた。
急に、大地は眼のまえでれている。暗い空に岩角の線がうっすらうねっている。そこからのぞけば絶壁であろうことは疑うまでもない。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして時には甲板よりも高くうねってゆく長いうねりを息をひそめて見つめていたが、思わず知らず或時大きな声を上げてしまった。
みなかみ紀行 (新字新仮名) / 若山牧水(著)
蕎麦そばの苗を好んで根本より鎌で刈ったごとく一うねずつ食い尽くす、その他草木の苗も同じく食い尽くす事あり、いかようにしても防ぎがたし
そうしてくしけずつたやうな細い雨の足が土堤から川水の上を平面にさつとかすつてゐた。みのるは又、船が迂曲うねりを打つてはひた/\と走つてゆく川水の上に眞つ直ぐに眼を落した。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
両端に分銅を持っているので、堤宝山流の投げ鎖は、深紅の空でうねらず曲がらず、一文字の姿で飛んで行った。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
降り切ると一間ばかりの廊下のようなものがうねって付いてあります。
「てっきり那波なわ泊りと見ておりましたが、今日の船坂越えを控えてのせいか、夕道を延ばして、昨日は宵おそく、有年うねの光明寺と申す山寺にご宿泊です」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
道は遠長くうねりて、見えつ隱れつ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
女はちらりと白足袋の片方をうしろへ引いた。代赭たいしゃに染めた古代模様のあざやかに春をびたる帯の間から、するすると蜿蜒うねるものを、引き千切ちぎれとばかり鋭どく抜き出した。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
両側の家並やなみは低く道は勝手次第にうねっていて、ペンキ塗の看板や模造西洋造りの硝子戸ガラスどなぞは一軒も見当らぬ処から、折々氷屋の旗なぞのひらめほかには横町の眺望に色彩というものは一ツもなく
見渡みわたかぎり、あいちやんが針鼠はりねずみおくらうとおもところにはすべ畦畝うねがあつて、二れつになつた兵士へいしつねきて、毬投場グラウンド部分々々ぶゝん/\あるいてゐました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
それはすみからすみまで數多あまた畦畝うねになつてました、其球そのボールきた針鼠はりねずみつちきた紅鶴べにづるで、それから兵士等へいしらは二れつになつて、緑門アーチつくためあしそばだてました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
うね 八厘三毛
禾花媒助法之説 (新字新仮名) / 津田仙(著)
セエヌの下流は蛇が曲線を描いて走る形に紆廻うねつて居るので、汽車が真直まつすぐその曲線をつき切つて三度河を渡るとサン・ゼルマンの街に着いた。巴里パリイから此処ここへは四十分で達せられる。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
やがてはりを收むる蜂のごとくその魔性の尾を引縮め車底の一部を引出ひきいだして紆曲うねりつつ去りゆけり 一三三—一三五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我等は右に左に紆行うねりてそのさまあたかも寄せては返す波に似たる一の石の裂目さけめを登れり 七—九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
たゞ左右さいう斷崕だんがい其間そのあひだ迂回うねながるゝ溪水たにがはばかりである。辿たどつておくおくへとのぼるにれて、此處彼處こゝかしこ舊遊きういうよどみ小蔭こかげにはボズさんの菅笠すげがさえるやうである。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)