有年うね)” の例文
敵の強大に輪をかけて騒ぐのは潰走兵かいそうへいの常ではあるが、一夜、有年うねの高地から赤穂沖の火光をながめた脇屋義助も
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「てっきり那波なわ泊りと見ておりましたが、今日の船坂越えを控えてのせいか、夕道を延ばして、昨日は宵おそく、有年うねの光明寺と申す山寺にご宿泊です」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただ折々には、有年うね方面の鯰峠なまずとうげをこえ、ここの船坂峠へ走って来る人影があった。物見から物見への伝令だろう。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてふたたび全軍一つになって舟坂峠をこえ、有年うねから姫路に入る。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)