杜子春とししゅん
或春の日暮です。 唐の都洛陽の西の門の下に、ぼんやり空を仰いでゐる、一人の若者がありました。 若者は名は杜子春といつて、元は金持の息子でしたが、今は財産を費ひ尽して、その日の暮しにも困る位、憐な身分になつてゐるのです。 何しろその頃洛陽とい …
作品に特徴的な語句
おつしや きもの くつがへ おごそか 充満みちみ かへ さいはひ はふ ごく かた とほ 仰向あふむ 住居すまひ 往来わうらい 悪戯いたづら あはれ やさ ほとんど かしこま 白蛇はくだ 翡翠ひすゐ 追従つゐしよう よろひ 飛過ひくわ かんむり 呪文じゆもん 呵責かしやく うはさ 天竺てんぢく いぶか 御出おい あした 極寒ごくかん 横柄わうへい 洛陽らくやう やうや 焦熱せうねつ なほ 瑪瑙めなう しやく しや こも 蘭陵らんりよう 蝙蝠かうもり 袖裏しうり 言上ごんじやう またが ひざまづ まろ さへぎ 開闢かいびやく 香木かうぼく 魔性ましやう 三叉みつまた また たたず まま もた つるぎ たけ くちびる おし ただ わめ いか いなな つぐ おど おびただ 容子ようす つく 嶽陽がくやう 彼是かれこれ たちま 忽然こつぜん もだ はばか ほこ 手綱たづな しばら きね 気色けしき たき 爛々らんらん 父母ちちはは 牡丹ぼたん 玄宗げんそう あと すがめ 眷属けんぞく 着下きくだ またた うかが まぎ ののし
題名が同じ作品
杜子春 (新字新仮名)芥川竜之介 (著)