“黯然”の読み方と例文
読み方割合
あんぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、この夜こそ、恐らく、彼れが大きな天空を眺めて楽しむ最後の時となるだろうという事を、独り黯然あんぜんと予覚するのであった。
ラ氏の笛 (新字新仮名) / 松永延造(著)
ぼくは、あなたが、てっきりぼく達のことについて、なにか言われたのではないかと、勝手な想像をして、黯然あんぜんとなったのです。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
それを読んで、私は黯然あんぜんとした。諸戸は彼の父親ののっぴきならぬ罪状を聞かされて、どんなにか驚き悲しんだことであろう。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)