“黒貂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くろてん80.0%
ふるき20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒貂くろてんの外套を脱ぐと、目もさめるような葡萄ぶどう鼠の洋装、絹靴下が暗示する、美しい肉体の線も、まだ決して盛りを過ぎた年ではありません。
呪の金剛石 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
はるばるわが金の国から、織物、陶器などを持って来て、この蒙古の黒貂くろてん、羊皮、砂金などと交易するのは、まるで赤子の手を捻るような掴み取りだ。
黒貂ふるきの毛皮でない絹、あや、綿、老いた女たちの着料になる物、門番の老人に与える物までも贈ったのである。
源氏物語:06 末摘花 (新字新仮名) / 紫式部(著)
桃色の変色してしまったのを重ねた上に、何色かの真黒まっくろに見えるうちぎ黒貂ふるきの毛の香のする皮衣を着ていた。
源氏物語:06 末摘花 (新字新仮名) / 紫式部(著)