鷄肉けいにく)” の例文
新字:鶏肉
三味線さみせんいてゐた女であらう、二十歳はたちぐらゐの首筋に白粉おしろいの殘つたのが、皿に入れた鷄肉けいにくねぎ鋤燒鍋すきやきなべなぞを、長方形の脇取盆わきとりぼんに載せて持つて來た。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
そこで、つめたい鷄肉けいにくと、ロオル・パン一つと、果物入くだものいりのパイを少し、それに一二枚のお皿とナイフにフオクを手に入れた。これだけき集めると私は急いで部屋へ歸りかけた。
『かしわに致しまへうか。……御酒ごしゆは。』と、煙草盆たばこぼんを運んで來た女が問ふたので、鷄肉けいにくとサイダーとを命じて、小池は疲れ切つた風でインバネスのまゝゴロリと横になつた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)