“鳥雀”の読み方と例文
読み方割合
ちょうじゃく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わが断腸亭奴僕ぬぼく次第に去り園丁来る事また稀なれば、庭樹いたずらに繁茂して軒を蔽い苔はきざはしを埋め草はかきを没す。年々鳥雀ちょうじゃく昆虫の多くなり行くこと気味わるきばかりなり。
夕立 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
たまたま放課の童子門前に騒ぐ事あるも空庭は稀に老婢の衣を曝すに過ぎざれば鳥雀ちょうじゃく馴れて軒を去らず。階砌かいせいは掃うに人なければ青苔せいたい雨なきも亦滑かに、虫声更に昼夜をわかつ事なし。
偏奇館漫録 (新字新仮名) / 永井荷風(著)