飛石伝とびいしづた)” の例文
ここが近いからこの辺から渡って来たろうなどと、まるで飛石伝とびいしづたいのような早合点はやがてんをする人を、笑ってもよいことになるのである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
翌十八日は、フランス飛行家シャプラン氏の世界一周機が、郊外S飛行場を出発して、所謂飛石伝とびいしづたいの航路で、太平洋横断の壮途そうとに向う当日であった。
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
これを形見にとて譲られた合口を持ったなり、とこをいざり出て、そっと音のしないように雨戸を明け、室着へやぎの儘ですそを敷いたなりで、そろ/\と飛石伝とびいしづたいに
飯島は血にみたる槍を杖として、飛石伝とびいしづたいにヒョロ/\と建仁寺垣の外なる花壇の脇の所へ孝助を連れて来る。孝助は腰が抜けてしまって、歩けないで這って来た。