風流フリウ)” の例文
延年舞には風流フリウ被物カヅキモノをした動物類が活躍するので、右の文殊菩薩を乗せて来た獅子が、大いに狂うた段があつたものと思はれる。
獅子舞と石橋 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
以前、風流フリウと言うたことばに代る語が、どこの武家の国から現れたものか、戦国頃から流行し出した。かぶくと言ふ語が其である。
さうして、これの愈発達して来たものが、風流フリウであり、六法である。彼等は、仮装をして、盛んに暴れ廻つた。
ごろつきの話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
けれども、歌舞妓以前の芸能にも、道行きぶりの所作は、古く延年舞・田楽・曲舞などにも行はれて居た。「風流フリウ」の如きは、道行きぶりを主とする仮装行列である。
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
仮装の古いものに風流フリウがあり、仏教味が加はつて練道レンダウとなるが、源は皆一つで、神の行列である。初春に神の群行があるのは固有であるが、盆に来るのは、仏教と融合してゐる。
鬼の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
風流フリウ姿で従ふのである。
組踊り以前 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)