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鞺
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ど
ふりがな文庫
“
鞺
(
ど
)” の例文
それは延宝七年の春の
二時
(
やつ
)
すぎであった。前は一望さえぎる物もない
藍碧
(
らんぺき
)
の海で、其の海の
彼方
(
かなた
)
から寄せて来る波は、
鞺
(
ど
)
どんと大きな音をして堰堤に衝突とともに、雪のような飛沫をあげていた。
海神に祈る
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
そうして、彼は数人の兵士に守られつつ、月の光りに静まった
萩
(
はぎ
)
と
紫苑
(
しおん
)
の花壇を通り、
紫竹
(
しちく
)
の茂った玉垣の間を
白洲
(
しらす
)
へぬけて、磯まで来ると、兵士たちの嘲笑とともに
鞺
(
ど
)
ッと浜藻の上へ投げ出された。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
鞺
部首:⾰
20画
“鞺”を含む語句
鞺鞳
鞺々
槍鞺
鞺鞺