青面金剛せいめんこんごう)” の例文
されば僻地へきち盗難繁かった処々は、庚申に祈りて盗品を求め、盗もまた気味悪くなってこれを返却した例多く、庚申講を組んで順次青面金剛せいめんこんごうと三猿の絵像を祭りありく風盛んなり。
是から出船宿へ参るには、太田屋と申します宿屋の向横町むこうよこちょう真直まっすぐに這入りますと、突当りに香取かとり神社の鳥居がありまして、わき青面金剛せいめんこんごう彫付ほりつけたおおきな石塚が建って居ります。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
松の木の側に青面金剛せいめんこんごうという石が建って居ります所に、両人連ふたりづれの者が𢌞し合羽を着て、脚半草鞋に旅荷を側へ置いて、摺火すりびで頻りに煙草をんで居りますのを、多助が見掛けまして
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)