霧消むしょう)” の例文
もしこのまま時期をすごせば、諸国の宮方も、霧消むしょうしてしまうにちがいない。めた熱をふたたび熱火にするには容易でない。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
再び乾雲を呼びよせて火事装束に鼻を明かしてやりたいが雲煙霧消むしょう、従来のことはすっぱりと忘れて改めてこの左膳を味方にお加えくださる気はござらぬか。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)