うるみ)” の例文
そして、ぱっちりした、うるみのある、涼しい目を、心持俯目ふしめながら、大きくみひらいて、こっちに立った一帆の顔を、向うからじっと見た。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うるみをもった目を見据え、うつつおもてで受取ったが、両方掛けた手の震えに、ぶるぶると動くと思うと、坂になったふたすべって、啊呀あなやと云う間に、袖に俯向うつむいて、火を吹きながら
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)