霍公鳥ほととぎす)” の例文
「卯の花もいまだ咲かねば霍公鳥ほととぎす佐保の山辺に来鳴きとよもす」(巻八・一四七七)等があって、佐保には鳥の多かったことが分かる。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
夏山の若葉立ちくぐ霍公鳥ほととぎすなれもなのらな君が御幸みゆき
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
額田王は右の御歌に「いにしへに恋ふらむ鳥は霍公鳥ほととぎすけだしや啼きしわが恋ふるごと」(同・一一二)という歌を以てこたえている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
大伴家持おおとものやかもち霍公鳥ほととぎすの歌であるが、「夏山の木末のしじ」は作者のたところであろうが、前出の、「山の際の遠きこぬれ」の方がうまいようにもおもう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)