雪冤せつえん)” の例文
この雪冤せつえんの文を作った外崎さんが、わたくしの渋江氏の子孫を捜し出すなかだちをしたのだから、わたくしはただこれだけの事をここにしるして置く。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
単に道庵一個の私事じゃない、江戸ッ子の面目を代表して、かつは先輩、弥次郎兵衛、喜多八が、到るところで恥をさらしているその雪冤せつえんの意味もあるということ。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)