“陽縞”の読み方と例文
読み方割合
ひじま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて、幽寂な山時雨の音が遠退とおのくにつれて、原生樹林の底はふたたび明るくなってきた。孔雀青の高い空から陽が斜めにし込んだ。玻璃色の陽縞ひじまの中にもやもやと水蒸気がもつれた。
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
自然の幽寂な音楽が遠退とおのくにつれて、深林の底は再び明るくなった。紺碧の高い空からが斜めに射し込んだ。明るい陽縞ひじまの中に、もやもやと水蒸気がもつれた。落ち葉の海が、ぎらぎらと輝き出した。
熊の出る開墾地 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)