陥羂おとしわな)” の例文
さらぬだに持余すのにこの陥羂おとしわなかかっては、後へもさきへも行くのではないから、汗になって弱るのを見ると、会心のえみらして滝太、おじさん押してやろう、幾干いくらかくんねえ、と遣ったのである。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)